天竺(てんじく)生地の意味とは?天竺木綿・天竺ニットの特徴
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
皆さん、生地屋さんで見かける「天竺〇〇」生地の意味ってご存知ですか?
てんじくと読みます。
例えば、天竺木綿とか、天竺ニットなどありますが、その際の「天竺」とは何なのでしょうか?
ちなみに「天竺」とはインドの古称を表しますが、それじゃインド産の生地の事かと言われれば、そうじゃないんですよね・・・
日本産の生地でも「天竺」と言う名前で販売されています。
由来のお勉強をするならともかく、そうでなければインドの事はいったん忘れた方が良いですね。今日は、天竺生地の特徴と通販での探し方について紹介します。
天竺木綿(コットン天竺)とは
たて糸とよこ糸を平織した織物の一種です。
少し太めの生地で織ってあり、シーチングと見た目の区別もつきにくいです。
(面倒なので同じものとして扱っているお店もあります)
昔は、シーチングの方が少し上質というイメージでしたが、今では流通が減ったこともあり、天竺木綿が高いお店もあります。
シーチングはメートル幅なのに対し、天竺木綿は昔ながらの尺で販売されています。
7巾が最大で、2メートル以上ありますので、幅広の生地を探している方にも良いかも知れません。
布団の仕立てを始め、大きなテーブルかけなどの白布、横断幕、のぼり、旗などにも幅広く使用されます。
七巾天竺木綿(ななはばてんじくもめん)【布地 生地 白布】 |
(7巾あれば結構なものが作製できますね・・)
天竺ニット(コットンニット天竺)とは
数ある編物の中でも最もベーシックな編み方である平編の通称です。
伸びる生地ですので縫製はロックミシンをメインに使用します。
Tシャツやセーター、肌着、ソックスなどに使用されます。
ニットの厚みは糸の太さによって変わります。
糸の番手は数字が小さい方が厚手、大きくなるほど薄手になりますね。
ネットで購入する際は、厚み比較の目安にしましょう。
また、双糸(そうし)と言う表記を見かけますが、双糸とは2本の糸を撚って編んだものを指します。
例えばある太さの糸1本で編んだものと、その半分の細さの糸2本で編んだものとを比べると、見た目はそんなに変わりませんが、細い糸特有のしなやかさが残るという特徴があります。
16番双糸(16/2とも表します)とは16番の糸を2本使って編んでいます。
同じ16番の糸1本に比べると、強度も2倍以上でかなりしっかりしたニットとなります。
40番双糸(40/2とも表します)とは40番の糸を2本使って編んでいます。
40番は非常に細く、一本では弱いため、しなやかさは残しながら丈夫にしています。
16/2天竺ボーダーニット (150cm幅・日本製) |
昔は、生地で「天竺」と言えば、「天竺木綿」を表しましたが、今では「天竺ニット」を想像される方の方が多いと思います。
実際、天竺木綿は実店舗ではほとんど見かけなくなりました。
辞書には、『天竺とは ①インドの古称 ②天竺木綿の略』とありますが、やがて過去のものとなりそうですね。