型紙の作り方5つと注意事項について
こんにちは、手作り大好きライターのkaranです。
洋服作りの型紙は皆さん買う派でしょうか、それとも作る派でしょうか。
買うなら必要な作業は切るだけですが、作るとなると線を引いたり書き写したりとそれなりに手間がいりますね。今回はそんなお洋服のソーイングに使われる型紙の作り方に絞って書いてみました。
また使用する道具についてもおうちにあるもので代用できるものや百均などで使えるものがありますので、それも合わせて記載しました。
1.直裁ち(じかだち)
型紙を作らずに直接布地に線を引く方法です。簡単なゴムギャザースカートや一枚布のエプロンなどが作れます。
注意点としては直接布に線を引きますので詳細を忘れてしまうと同じものが作れません。
作業に入る前に簡単でもメモを取っておくといいでしょう。
またついうっかりやりがちですが、布に線を引くときに鉛筆は使わないで下さい。織りや繊維の隙間に入ってしまうと洗濯をしても取れず汚くなってしまいます。
こういった布に直接線を引く時は、専用の道具としてチャコペンなどを使うのですが、実はクレヨンえんぴつ(クーピー)も使えます。
色も豊富ですし付属の鉛筆削りで削るので細い線も書けます。12色セットで買ってお子さんが小さい頃に使って押入れに入れてそのまま、なんて場合はぜひ使って下さい。
2.囲み製図
大きな紙に自分で製図をします。
バストやヒップ部分に数字の指定がなく計算式のあるものは、そこに自分のサイズを当てはめるとジャストな服が作れます。
ただしその分少々面倒な感じがするのは否めません。ソーイング雑誌によくあります。いくつも実物大型紙がつけられないためだと思われます。
直角、平行などに気をつけることと、曲がりのない定規が必要です。定規の長さは50cm以上のものを用意しましょう。
曲線を引くこともよくありますので、自信がない場合は曲線定規などを使ってもいいと思います。ただ何度か作っているとコツがつかめてきますので、慣れてきたらあまり必要ないかもしれません。
また計算が必要なこともあるので電卓もあるといいでしょう。難しいことはしませんのでスマホの電卓機能で充分です。
型紙用紙はハトロン紙などが一般的ですが、100均にある模造紙でも使えます。
マスの切ってあるものがありますのでこういったものを使うのもいいでしょう。きちんとした直角や平行が出せます。
3.実物大型紙
実物大の型紙を上に透ける紙を敷いて写し取るものです。ハトロン紙やトレーシングペーパーのほか、こちらも100均の白模造紙が使えます。
ずれが禁物なので折りたたんである型紙の場合は広くて平らな場所でしわを伸ばし、よく広げます。それからその上に写し取る紙を広げてください。
自分の持っている型紙ならば上からテープ止めをしてしまってもいいのですが、図書館で借りた本などで汚せない場合は重しをしてずれないようにがっちり固定します。
洋裁用の重しもありますが、押さえられればいいので重しは何でもかまいません。スマホ、リモコン、ガムテープの巻き(貼らないで下さいね)、子供のおもちゃのフィギュアなど何でもいいです。
しっかりと固定したら上から取りたいサイズの線を鉛筆でなぞります。この時はできるだけ明るい場所で作業をして下さい。同じ場所に何本も線がありますので見えにくいと結構間違います。
自分がそうだったのですが、慣れないうちは特に中心線、見返し、縫い代などの部分と襟ぐり~肩線の引き間違いをやります。裾も間違います。
ペンでもいいのですが間違った時に修正が面倒なので、鉛筆と消しゴムを使ったほうがいいようです。
4.プリントアウト
ネットなどからダウンロードした実物大型紙をプリントアウトして切り抜いて貼り合わせるものです。
今までの方法に比べると簡単で手間がかかりません。必要なものはパソコンとプリンター、それにはさみとのりです。
ネットから使いたいサイズの型紙を選び、ダウンロードします。
ほとんどの場合はPDFファイルで作られており、開くのにアドビのアクロバットリーダーを使います。開いたらプリントアウトしますが、この時に使用する紙の枚数や印刷設定などの注意書きが出てくると思いますのでそれに従って下さい。プリントアウトできたら順番に切り抜き、貼り付けていきます。
注意点としてはフリーのものを使うとのりしろがないことがあります。その場合は自分で1センチ程度ののりしろをつけて下さい。
また貼り合せにはテープ類は使わないほうがいいでしょう。その時はいいのですがしばらくすると劣化したり縮んだりすることがあります。水のりやでんぷんのりですと水分で紙が伸びてしまいますので、貼り合せにはしっかりつくタイプのスティックのりがベターかと思います。接着力が弱いと時間の経過とともにバラバラになってしまうことがあるので注意して下さい。
アクロバットリーダーがない場合は無料でインストールできます。型紙のほか編み図など色々なハンドメイドファイルがPDFで無料配布されていますので、もし持っていないようなら入れておくのもいいと思います。
PDF印刷で良く間違えるのが、少し小さく印刷される問題です。
型紙に目盛りがある場合は気付くのですが、無い場合には間違えたまま製作を始める方もいらっしゃいます。
使用環境により異なりますが、印刷メニューにて「実際のサイズ」を選択して印刷してください。(拡大縮小や合わせるにチェックが入っていると正しい寸法で印刷されません)
5.原型から製図
「文化式」と「ドレメ式」があります。専門に習いたい人、ジャストサイズな服を作りたい方向けです。
洋裁本で市販されているものはほとんど見ないのですが、子供服のこちらの本が原型を使っています。
市販の型紙だとしっくりこない、既製服だとどこか合わない、そんな方におすすめです。
測ったヌードサイズから原型を細かく修正していくので過不足がありません。ただしその分手間がかかります。またある程度の専門知識が必要になってくるので中~上級者向けになります。
最近では原型そのものはネットで手に入るようになりました。型紙の起こし方もネット上にありますので、みっちり洋服作りを学んでみたい、と思うならチャレンジしてみる価値があると思います。
まとめ
ネットが普及してきて型紙の作り方もだいぶ様変わりしてきたように思います。
この他にも製図をフリーのCADで作っている方がいたり、小物でしたらダウンロードデータの出力にコンビニのデータプリントを使う方法があったりと様々です。
囲み製図などあまり今は使わないと思いますが、古い雑誌に載っているクラシックなワンピースを作りたい、などと思った時に囲み製図の引き方を知っているととても役に立ちます。
また実物大型紙ばかりでなく一度自分で線を引いて型紙を起こすと、シンプルなパターンにアレンジを加えたりということが楽にできるようになります。
ソーイングの幅が広がりますので、お洋服を作る時は縫うだけでなく型紙作りも楽しんでみてください。