洋裁で曲線の長さが測れる「マールサシ」知っていますか?
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
今日は、洋裁道具の名脇役「マールサシ」(回転式メジャー)のご紹介です。
これ、大きな手芸店とかに行かないと売っていないので、知らない方も多いと思います。
用途は曲線の長さを測るものです。
使用方法は、曲線に沿わせてクルクル回転させながら長さを測ります。
触れるところがギザギザになっていて、滑って狂うことが無いように工夫されています。
例えば、洋服だと袖ぐり(アームホール)や襟ぐり(ネックライン)などカーブがいろいろ出てきます。
皆さんはカーブの長さを知りたいとき、どうやって測っていますか?
メジャーを合わせながらでも測れますが、マールサシを転がした方が断然楽ですね。
また布バッグを作る際も、本体とマチの外周を合わせたい場合などに便利ですよ。
他にも曲線の図形(例えば簡単なものだとハートなど)に等間隔に印を付けたい場合など、手芸ではたまに活躍するシーンがありますね。
以前、子供の工作の時に役に立ちました。
下記に、マールサシを使用する際に知っておいた方が良いポイントをまとめますね。
マールサシの精度ってどれくらい?
ちなみに直径20センチの円周でどれくらいの差が出るのか測ってみました。
- 理論値:20×π=628.318・・・(ミリ)
- 実測値:631(ミリ)
約2.7ミリの差が出ましたね。
これは、私が正確にラインの上を沿っていないからでしょうか?
念のため直線でも測ってみましょう。
- 直尺:600(ミリ)
- 実測値:603(ミリ)
やはり直線でも同じように3ミリ程度の誤差が出ました。
1周20センチにつき、約1ミリ(0.5%)の誤差となりますね。
でも驚くことはありませんよ。
以前、「ものさしと定規の違い」の記事を書きましたが、その際も説明したように市販の定規は何も100均に限らず、これくらいの誤差は普通にあります。
実際これまでマールサシは何度も使っていますが、生地の伸縮で吸収できる範囲ですので、何の問題もありません。
但し使用時には大切な注意点がひとつあります。
一応、1周20センチは常に頭に入れておいてください。
2周目・3周目に回ったことに気づかないと、誤差どころではなく大失敗しますよ!
片面の1/4尺って何に使うの?
ちなみに裏面の「1/4スケール表示」は、縮図用のものです。
良く建築士などが家や施設のミニチュア模型を使いますよね。イメージやテストをするのにいきなり大きな家を建てる訳にはいきませんので、小さな模型を利用します。
あれと同じで、洋服のパタンナーも小さなサイズで製図して全体のバランスなどを確認します。
特に洋裁の専門学校などで好んで使われるのが1/4の縮図です。
縮図を利用することにより作製時間も節約できますし、保管するにもスペースを取りません。
他にも用尺などのイメージもしやすくなるなど、いろいろメリットがあるんですよ。
1/4縮図で仕上げた型紙をマールサシで測ると、例えば5センチの所が4倍して自動的に20センチの実寸表示となり、計算する手間が省けます。
(と言っても、今はパソコンのソフトで曲線部の測定や拡大縮小も簡単に出来ますので、どこまで需要があるかは分かりませんが・・・)
私も1/4スケールは必要ないので、必要な実寸面にだけ目印シールを貼っています。
※実寸だけのものや、縮寸1/5表記のタイプもあります。
今日は便利な手芸道具「マールサシ」の使い方のご紹介でした。
それでは素敵なソーイングライフを・・・