職業用ミシンで厚物を縫うなら「マジックカケ」の取り付けがおすすめ

皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
先日少しだけ触れました職業用ミシンの「マジックカケ」について。
まだ知らない方もいらっしゃると思いますので、今日は詳しくご紹介しましょう。
「職業用ミシンを使えば厚物もスイスイ♪」などと言うのは、あくまでも家庭用ミシンに比べれば随分マシというお話。
職業用とはいっても、工業用ミシンのような大きなモーターが付いているわけでもなければ、厚物専用の仕様になっているわけでもありません。
縫製工場では工程ごとの専用ミシンになっていますので、当然楽々なのですが、職業用は普通地用に基本設計されていますので、厚物が苦手なのは変わりないですね。
特に革製品の縫製など20番より太い糸を使う場合や、厚みによる段差などでは糸調子合せに苦労している方も多いことでしょう。
そんな時重宝するのが「マジックカケ」なのです。
マジックカケとはミシンの糸調子を安定させるパーツで、有限会社小山ミシン商會さんの特許製品です。
マジックカケ 糸調子安定器具MK-10特許出願済み(2010-127908PAT)マジックかけ |
見ての通り、わずか3センチほどの金属部品ですが、お値段が結構します。。。
こんなもので(失礼)・・・というのが正直な第一印象ですが、使えば納得の代物なんですよ。
まさにマジック!?
実際使用している方の評判も高く、ミシンに詳しい専門店では厚物縫いの秘密兵器として紹介されていますね・・・
ちなみに現行の職業用ミシンでは、下記の2モデルにこのマジックカケが標準装備されています。
- baby lock:エクシムプロ EP9400LS 極(きわみ)
- JUKI:SL-700EX HY-SPEC(ハイスペック)
「エクシムプロ EP9400LS 極」は厚物縫いの専門ミシンとしてこれまでも他の職業用ミシンと一線を画していたモデルです。
ジャノメとデザインが似ているのはジャノメのOEM生産だから。
皮革製品や厚物バッグなどのハンドメイド作家さんなどに大変人気のミシンですね。

「SL-700EX HY-SPEC」はJUKIからこの秋(2017年10月)発売されたばかりのモデルです。
こちらも通常の生地厚の品質に加え、バッグや財布などの小物作りの材料となる革・ 合皮・帆布など、厚地の縫製力を向上させたミシンです。

紹介した2台は何れも、厚地縫製用のスペシャルミシンですが、太糸(8番~30番)使用時には、マジックカケを通して糸締まりを良くしています。
マジックカケの取り付け方
さて、このマジックカケの取り付け方ですが、まじめに付けようとするとかなり大変です。
と言いますのも工業用ミシンの場合は、既設のアーム糸案内をマジックカケに交換するだけなのですが、職業用ミシンには穴なんてありませんよね。
その為ボディに穴を開けてタップでネジを切ると言う、少々大掛かりな工事が必要となります。
マジックカケMK-10の取り付け例
「エーッ、こんなこと出来ないよ~」という乙女には、両面テープで取り付けしていらっしゃる方もたくさんいますよ。
強力な両面テープなら結構剥がれないみたいですし、それでも不安ならエポキシ系の接着剤で固定しちゃうのもアリかも・・・
(勧めて良いのか分かりませんが、自己責任ということでお願いしますね)
縫製工場はどこも創意工夫でいろいろ改造していますが、こういうアイデアで縫製が劇的に変化するなんて、ほんとミシンは面白いですよね。
【マジックカケの特徴】
・ダーツ縫いの終り返し縫いをしても、えくぼができません。
・段差のおいても糸調子が安定します。
・縫い目が布地から落ちても、上糸が切れません。
・ステッチ糸を使用しても布地が縮れません。
・ご使用により糸切れが少なくなります。
・糸切れ糸さばきの音も小さくなります。
・倍釜ミシンでは、0番糸が楽にかけられます。【マジックカケ対応素材】
薄物(裏地ジョーゼット、綿、ニット、メッシュシルク類他など)~ 厚物(皮製品、Gパン、テント、ビニール類他など)まで
それでは素敵なソーイングライフを・・・