ミシン糸にネットをかぶせる意味とは?家庭用ボビン糸でも有効なの?
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
工業用の糸を使っていらっしゃる方で、ネットをかぶせている方を良く見かけますね。
私も状況に応じて使用しています。
このネット、ロックミシンを購入すると付属で4個付いてくることもありますし、下記のようにミシン店で購入することも出来ます。
高いものではないですが、特に専用で揃えなくても、みかんのネットなどでも代用できます。
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このネットには、2つの目的があります。
- 糸くずれ防止
- 糸だしのテンション調整
糸くずれ防止については想像できると思いますが、チーズ巻きやコーン巻きなどで糸がくずれてしまうのを防ぐ目的ですね。
上下にバランスよく、適度な加減で巻いてありますのでそんなに簡単に崩れるものではないのですが、私も以前刺繍糸で落ちてしまった経験があります。
一度落ちたら、もう使用できないのでショックですよね。。
そしてもう一つは、糸出しのテンションの役割です。
こちらについてはちょっと説明が要りますので、今日は少し詳しく解説しますね。
ここでいう「テンション」とは「張力」のことです。
つまり適度に引っ張る力ですね。
例えばあなたがロープを引っ張っていたとして、向こうで誰かがそのロープをたるませたり踏んだりされたら、均等な力で引っ張ることが出来なくなりますよね。
繰り返されたらちょっとイラっとくるかも・・・
ミシンも同じで、糸はボビンから均等に出てこないと、ご機嫌ナナメになるのです。
糸にはもともとの撚り(詳細はこちら)もあり、スローモーションで見ると分かるのですが、なかなか均等には出てきません。
これが、糸調子を狂わせる原因にもなっているのです。
もちろんミシンにはあらかじめ、糸の「テンション」を調整する部品が付いています。
でも家庭用ミシンや職業用ミシンはやっぱり標準に設計されていますので、中には上手くマッチしない糸も出てくるのです。
ミシンの種類や、縫製のスピードなどの条件にもよりますので一概には言えませんが、
フィラメント糸(フジックスで言えばファイン、レジロン、モノカラーなど)は難しい例と言えるでしょう。
こうした糸にはネットをかぶせてあげるのも一案です。
ネットにより糸に程度なテンションがかかります。
工業用ミシン糸だけでなく、家庭用ミシン糸にも同じことが言えますよ。
家庭用糸コマの場合には下図のようにかぶせます。
こちらはブラザー公式のよくあるご質問(Q&A)に記載されている図ですが、下糸をきれいに巻く方法として下記のように紹介されています。
ナイロン透明糸やメタリック糸などの張りが強い糸を使用する場合は、付属の糸こまネットを糸こまに付けてから糸たて棒にセットしてください。
ネットが長い場合は糸こまの大きさに合わせて折って使用します。
使用環境によっては、通常の縫製時の上糸にも有効ですので試してみて下さい。
(環境によっては逆効果にもなりますので、注意して下さいね)
テンションを調整する方法はいろいろあります。
職業用ミシンの場合は、サブテンションなど微調整する機能もありますが、家庭用ミシンの場合でも、文房具のダブルクリップを使用するとヨリを取りながら糸案内することが出来ますよ。
かけ方は最適な方法を各自工夫してみて下さい。
今日は手っ取り早く糸出しのテンションを行う方法のご紹介でした。
それでは素敵なソーイングライフを・・・