初心者にありがち、裁ち目かがりを使わずジグザグ縫いで済ませている方!
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
私もそうですが、持っているミシンのマニュアルを隅々まで読んでいる方って、案外少ないんじゃないでしょうか。
又、「取扱説明書」自体が、ある程度ミシンが使える事を前提に書かれていますよね。
だから初心者は余計に見るのが億劫で、後回しになったまま・・・
結局どんなシーンで使うボタンなのかが良く解らず、折角の機能が「宝の持ち腐れ」みたいになっていることも少なくありません。
今日は、以前ご相談を受けた方による、そんな事例のご紹介です。
その方は、10万円程度のミドルクラスのミシンを持っていらっしゃいました。
入園グッズ作製の際、「裁ち目かがり」を使わずに「普通のジグザグ縫い」で端処理をしていました。
結構分厚い生地だったので綺麗に出来ずに困っていたのです。ちょっともったいないお話ですよね・・・
そんな背景には、入園グッズのレシピ本の表記の解釈にあります。
幼稚園からもらうプリントや、市販のレシピ本などには「端をジグザグ縫いする」という表記があります。
これは、ロックミシンを持っていない方が家庭用ミシンで行う端処理の方法です。
書いた人の意図としては、裁ち目かがりも含めてジグザグ縫いと表記しています。
その方曰く「ほとんどのボタンがジグザグのように見えたので、一番はっきりしたジグザグを選んだ・・・」という訳です。
もっと詳しく説明するとこういうことです。
生地の端がほつれない為の処理
- ロックミシンを持っている方はロックミシンでかがる。
- 家庭用ミシンの「裁ち目かがり」でかがる。
- 家庭用ミシンの「ジグザグ機能」で縫う。
- ほつれ止めピケを使う。
- ピンキングはさみで裁断する。
4と5はおまけですが、1から順番にベストの方法となります。
1.ロックミシンがベスト
市販の布製品は、お洋服にせよ、袋物にせよ全てロックミシンで端処理されています。
ロックミシンの決定的な違いは、編んでいることです。
マフラーやセーター、Tシャツなどが伸びるのは編んであるからなのですよね。
ロックミシンは複数の糸でしっかりと巻きますので、最も綺麗で全く解れることなく仕上がります。詳細は下記をご参照ください。
2.「裁ち目かがり」機能付ミシンの場合
家庭用ミシンは3万円を超えた辺りから、「裁ち目かがり」という縫い方が選択できるようになります。
(上の画像のミシンは解りやすく表記されていますが、記号だけの場合はマニュアルを見ましょうね)
これは文字通り布の切れ端(=裁ち目)をかがる機能です。
ジグザグに直線が加わった感じになり、よりほつれにくくなります。
また、専用の押さえを使用することにより、普通のジグザグ縫いよりは端処理がし易くなりますね。
この機能がある場合は是非「裁ち目かがり」で端処理しましょう。
では、「ジグザグ縫いは何に使うの?」となるかも知れませんが、例えばアップリケの取付なども便利ですよ。
3.裁ち目かがりの無いミシンの場合
1~2万程度のミシンに多いですが、「裁ち目かがり」の無いミシンです。
この手のミシンは「ジグザグ縫い」で端処理します。
ただし、端をしっかりと縫うのって案外難しいものですね。
そんな時は、付属(別売り)の「ロックカッター」(別名サイドカッター)を使うのも良いでしょう。
切りながら縫いますので、縫いずれが少なくなります。後から切ることを思えば便利な機能です。
また、ロックカッター内蔵のミシンもあります。
例えば下記のヌイキルなど。安価なタイプでは人気のミシンです。
※あたりまえですが、ロックミシンのメカニズムとは全く別物ですのでお間違いなく。
4.5その他のほつれ止め
また、生地がほつれない方法としては、「三つ折り処理」や「バイアス処理」などもあります。
物によってはこうした工夫でほつれなく作製出来ます。
ミシンを使わない、その他のほつれ止めについては、こちらの実験記事もご参照ください。
本当は、持っているミシンの全ての機能について、試して確認する時間があれば良いのですが・・・
なかなかそんな暇ないですよね。
そんな中でも裁ち目かがりは良く使いますので、覚えておきましょうね。
それでは、素敵なハンドメイドライフを・・・