夏のパジャマや浴衣に最適な生地、サッカーとは?
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
初夏になると、生地屋さんの店頭に「サッカー生地」が並びます。
夏のパジャマや甚平などを作る生地としても、とても人気がありますよね。私の家族も夏になると、サッカーで作ったパジャマに衣替えします。
(ちなみに画像は、娘が小さいときに作った浴衣です)
でも、手芸店に出向かない方には、サッカーの知名度はイマイチ低いかも知れませんね。
今日は、暑い夏にぴったりの人気生地「サッカー」についてご紹介します。
サッカー生地とは?
サッカーとは、織り方を工夫することにより、表面に凹凸ができた生地のことを呼んでいます。
使用する糸に、張力の異なる2種類を用いることにより、このような膨らみ「しぼ」を出しています。
また、日本でも古くから「しじら織り」と呼ばれる織り方がありますが、これもサッカーと同じですね。
「しじら織り」は地方によっても織り方に違いがあり、それぞれ美しい「しぼ」が出るように工夫されています。こういった生地は高価なものが多いですが、通常の織り方に比べ手間がかかっていますから納得です。
リップル、サッカー 違い
一方、最近では「リップル」もサッカー生地の仲間として販売されています。
リップル加工とは、生地がアルカリに接触すると縮む性質を利用して、しぼを作る方法です。
具体的には、「水酸化ナトリウム溶液の糊」を直接しぼを作りたい場所にプリントしたり、逆にしぼにしない部分に「はっ水剤」などを塗って、水酸化ナトリウム溶液にひたしたりします。
サッカーに比べ、自在な形のしぼが作れることや、コストが抑えられるメリットがあリます。
つまりサッカーは技術的な「しぼ」、リップルは化学的な「しぼ」といった感じでしょうか。
このように本来「サッカー」と「リップル」は異なるものですが、表面が立体となる同じ特徴から、ごちゃ混ぜになって販売されることが多くなりました。
現在サッカーとして流通する多くの布は、このリップル加工された生地となります。
なぜ、夏のパジャマにおすすめ生地なの?
快適な睡眠を求めるならば、パジャマに必要な機能は、下記の3点ですね。
- 動きやすく、身体を締め付けないこと
- 肌触りが良いこと
- 汗を吸収・放出してくれること
そして、冬は暖かく、夏は涼しさが求められます。
サッカーやリップルの良いところは、そのデコボコした特徴から、肌へ密着する部分が少ない事です。
夏の暑いとき、炎天下でスラックスが素肌に密着した時の不快感と言ったら、もう耐えられませんよね・・・
サッカーはこのような汗をかいた時にも、肌へのべた付きが軽減される快適な布なのです。
また、オックスの時にも説明しましたが、糸を引き揃えたり、不均衡にすることにより、織り目の間に隙間ができて風通しも良くなります。
そのような理由から浴衣や甚平、パジャマに最適なんですよ。
パジャマとして選ぶ際は綿100%の物が良いですね。
今日は、夏の衣類に最適なサッカー生地のご紹介でした。
それでは、今年の熱帯夜も快適な衣類で乗り切りましょう。