ミシンの針板についた傷、原因不明のトラブルの元かも・・
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
ミシンを長く使っている方で「ミシンの調子がわるい・・」という経験と全く無縁の方っていらっしゃらないんじゃないかしら?
それくらいミシンはデリケートで悩まされる機械だと思いますね。
まあ初心者の頃はほとんどが、糸のかけ方が悪かったり、単なる操作ミスの場合が多いんですけどね・・
その為、修理屋さんへ持ち込むと「あら不思議!普通に使えるー なんで?」なんてことも良く聞く話ですね。
そうして、少しずつミシンに慣れ、調子が悪くなったら電源を入れ直したり、針を変えたり、下糸を巻き直したり・・・何となく不具合にも対処できるようになっていきます。
そして中級者?くらいになった頃、経験するのが針板が原因となるミシントラブルです。
おそらくではありますが、ミシンを長く使っていて針板に傷がない方っていらっしゃらないんじゃないでしょうか?
(恥ずかしながら私の針板はどれも傷だらけです)
また、縫うものに合わせて針板を変えているという方もそんなに多くはないと思います。
今日は、意外と知られていないミシンのトラブルと針板の関係についてご紹介します。
なぜ針板に傷がつくのか?
ミシンの針の降りるところにある鉄の板を「針板(ハリイタ)」と呼んでいます。
新品の時はもちろん傷ひとつない針板ですが、使用過程で針が折れたりするとどうしても傷がついてしまいます。
特に細い針を好んで使用されている方は、折れる頻度も高く、余計に傷があるかも知れません。
「別に針板ごときに多少の傷が合っても、私見た目そんなに気にしてないし~」
と言われるかも知れませんが、それがミシンの不具合に影響があると言われれば話は別ですよね。
針板の傷によるミシントラブルとは
ミシン初心者の頃、良く解らない項目に「糸調子」が合わない問題がありますね。
その問題は、案外針板についた傷が原因かもしれませんよ。
糸が切れてしまったり目飛びをおこしたり・・・針板が原因のトラブルは結構多いのです。
針板の使い分けとは
ミシンを何種類も持って見える方はご存知だと思いますが、ミシンによって針板の形状はそれぞれ違います。
例えば、一番重要な針の通る穴。
家庭用ミシンと職業用ミシンの針板の例を見てみましょう。
工業用や職業用などの直線用ミシンの場合は丸い穴ですが、家庭用のジグザグミシンは長細い楕円形の穴が空いていますね。
家庭用ミシンでも、直線用針板(丸い穴)がオプションなどで選べるタイプもありますが、ほとんどの方はこの大きな穴の針板のまま全てを作業していることでしょう。
この穴と、ミシンの縫製とはどんな関係があるのでしょうか?
例えば同じ丸穴でも、JUKIでは下記のような針板の使い分けを推奨しています。
- 薄物用:約Φ1.2~Φ1.6
- 中厚物用:約Φ1.6~Φ2.2
- 厚物用:約Φ2.2~Φ2.6
生地が厚くなるほど穴の径が大きくなるのですね・・
仮に大きな穴の針板(厚物用)で薄いものを縫うとどうなるのでしょうか?
生地が穴に入り込み(下へ沈み)、反動で上につられて上下に激しく生地が動きます。これは縫製が波打った状態(いわゆるパッカリング)の原因となりますね。
縫製工場では、この他にも縫製する生地の特徴に合わせ、滑りやすくしたり穴にテーパーや逃げ溝を付けたりなど、それぞれ工夫した針板をオリジナルで作製します。
つまり針板の違いは、縫製品質に影響するのです。
これらの事からも針板の重要性がお解りいただけるのではないでしょうか?
特に家庭用ミシンは万能に設計されている反面、ちょっとしたことが思わぬ不具合を招く原因となりますね。
針板の傷 もその例と言えるでしょう。
付いてしまった傷は、少なくともサンドペーパー等でひかっかりの起きないように磨いてあげて下さい。それだけでも糸の引っかかりによるトラブルを軽減できますよ。
傷がひどい場合には、ネット通販でも数千円で購入できますので、針板交換も考えた方が良いかも知れませんね。
色々な針板を探す
今日は、そのまま放置されがちな針板の傷についてのお話でした。
それでは楽しい手芸ライフをどうぞ・・・