ロックミシン縫い始めと縫い終わりの始末(空環)はそのままでもOK?
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
今日はロックミシンの空環の始末についてのご紹介です。
普通の直線縫いでは、縫い始めと縫い終わりには返し縫をするのが基本でしたが、ロックミシンの場合にはどうするのでしょうか?
手芸本で解説されるセオリー以外にも、実際縫製工場で行っているやり方なども紹介しますのでご参考下さい。
空環とは
空環(カラカン)とは、ロックミシンで空縫いしたときに出来る編目の事を指します。
縫い始めと縫い終わりに出来た空環は、そのまま短くカットするとほつれてきますので、何らかの処理(始末)が必要になります。
ちなみに下記は家庭用ロックミシンの代表格でもある、ベビーロックのマニュアルに記載されている方法です。
3パターンの方法が説明されていますね。
この中でも、最もメジャーなのが「とじ針を使った始末」でしょう。
多くの手芸本でも、この方法が紹介されていますので、このやり方を律儀に実践している方が多いのではないでしょうか。
とじ針とは編み物の始末に使う針で100均にもあります。穴が大きく、本体はそこまで長くなく、先が尖っていないのが特徴です。
(100均での購入はミシン針はおすすめしませんが、とじ針は実用的に問題ないでしょう)
たまにループターナーを使って引き込む方がいらっしゃいますが、糸を引っかけないように気を付けて下さいね。
ロックミシンによる空環の始末
また、JUKIやブラザー等には、上記の方法以外にもそのままロックミシンで出来る方法として、下記のような方法も紹介されています。
いわゆる返し縫いですね。
とじ針の方法に比べれば認知は少ないと思いますが、こういった始末もあります。
縫製工場での空環の始末
ところで、このとじ針を使った始末の方法ですが、一般的ではあるもののイチイチ面倒だと言うお声を聞きます。
特に老眼の入ったような年代には正直つらいかも。
そうなんですよね~、私たちの場合は、実際このような処理は何も行いません。
ただ編目を引っ張るだけです。
編目を引っ張ることにより、ほつれる確率が随分と減ります。
実際、古くはコストを抑えるため、安いシャツなどでチェーンステッチの空環をそのまま残して販売されていたこともあります。
では全ての空環はそのままビロビロ状態で放置するのかと言えば、そういう事ではありません。
場所にもよるのですが、そもそも基本ほとんどのケースでは、このままの状態で完成と言う事はありませんよね。
ほつれ止めの端ロックも、カットソーのロックも同じです。
上記の画像は分かりやすいようにキルティングを使用していますが、ニットなどでお洋服を作製する場合も同じく、次の作業では何らかの押え工程があると思います。
ですから、その時にしっかり押さえて空環部分はカットしますので、その都度処理はしなくても引っ張るだけで大丈夫です。
それでも不安な方は、都度直線ミシンでたたいた後、余剰糸をカットすると良いでしょう。
ほとんどの方は、ミシンを並べて作業されているでしょうから、この方が早いですね。
今日は、ロックミシンの空環の始末のご紹介でした。
それでは素敵なソーイングライフを・・・