お洋服のサイズ、よく見ると「着丈」と「身丈」に分かれているのはご存知ですか?
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
ここ数年は、衣類をネットで購入される方も増え、アパレル業界の供給体制にも影響を与えているそうです。
衣類をネット通販で購入する際に、最も気を付けたいポイントがサイズ感ですね。
S・M・Lなどはもちろんですが、出来れば着丈や肩幅の寸法も参考にしたいものです。
ところでお洋服のサイズ表示は、よく見ると「着丈」と「身丈」に分かれているのはご存知ですか?
例えばユニクロなんかでも、商品によって2つの表現を使い分けてあります。
これらには明確な違いがあるのですが、ご存知でしょうか?
今日は、お洋服の着丈と身丈の違いについてご紹介しましょう。
お洋服の着丈と身丈の違いとは?
私がお洋服を作る際は、「着丈(きたけ)」は使用しますが、「身丈(みたけ)」という言葉は使うことがありません。
身丈というと、どうしても和裁をイメージしてしまうからです。
和裁(着物)の場合
- 身丈≒身長
- 着丈=着付けした時の、首の付け根からくるぶしまで
着物の場合は、「おはしょり」と言って腰のあたりでたくし上げて着ますよね。
そのため、実際の長さ(身丈)と着付け後の長さ(着丈)が頭一つ分くらい変わってきます。
洋裁の場合に大切なのは着丈。私が知っている洋裁の用語集には「身丈」という用語は出てきませんが、このような背景があると思います。
それでは、アパレル業界での「お洋服の身丈」とはどこを表すのでしょうか?
それにはJISが参考になります。
JIS L 0112:2003 衣料の部分・寸法用語
【コート,上衣,ワンピースなど】
- 身丈:サイドネックポイントに相当する位置からへムラインまでの長さ。
- 着丈:バックネックポイントに相当する位置からすそ上り線
【肌着など】
- 身丈:シャツのサイドネックポイントからすそ線までの長さ。又は、ズボン下、パンツなどの腰天からすそ線までの長さ。
- サイドネックポイントとはSNPと略され、横の首の付け根のことです。
- バックネックポイントとはBNPと略され、背中の首の付け根のことです。
- へムラインとは裾のラインでフリルなども含みます。
つまり、『着丈は後ろの首の付け根から裾までの長さ』を表し、『身丈は首の横の付け根から裾までの長さ』を表します。
実際の身体(ヌード寸法)では、大して変わりませんが、お洋服のデザインにより若干の違いが出てきます。
例えば下記のようなイメージです。
Tシャツの場合は、SNPに相当するところから裾までが身丈、BNPに相当するところから裾までが着丈です。
物により2~5センチ程度の差がありますね。
首周りのリブを含むか否かは、メーカ(又はショップ)によって異なります。
ポロシャツの場合も同じですが、襟は長さに含まず、縫い目から始まります。
パーカーの場合も同様にフードの取り付け箇所から測ります。
ややこしいのはキャミソールなどですね。
BNPに相当する場所が随分離れており、着丈の表現では誤解を招く恐れがあります。
片紐まで含めて身丈(あるいは総丈)、背中は後身頃(ショップにより着丈)と表現しています。
尚、ネットショップの中には「身丈」と「着丈」を同義語と解釈している店舗や、これまでの説明と全く異なる場所を計測されているショップもあります。
説明のないお店で購入される際は、確認するのも良いでしょう。
ネットでお洋服を購入する際は「着用感」を参考にしましょう。
実店舗はその場で確認できるので良いのですが、ネット通販の場合、頼りになるのが「着用感」情報です。
特に、着用モデルが自分の体形にマッチしている時などは、安心して購入できますよね。
最近は、モデルの体形データを乗せるなど、各店工夫が見られます。
下記のように、いろいろな身長に合わせた着用感が分かるサイトもありますので参考にしてみるのも良いでしょう。
着用感のよくわかるナイスなサイトをご存知でしたら、是非情報をお寄せください。
今日は、着丈と身丈の使い分けのご紹介でした。
それではまた・・・