先染め生地は高い? 布の染め方の違いとそれぞれの特徴とは・・
![先染め生地は高い? 布の染め方の違いとそれぞれの特徴とは・・](https://sewingschool.hapimade.com/wp/wp-content/uploads/2017/10/sakizome00.jpg)
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
今日は、生地購入時にみかける「先染め」「後染め」表示についての紹介です。
さほど気にしていない方も見えると思いますが、それぞれ特徴もありますので今日は少しお勉強してみましょう。
先染め、後染めの違いとは・・
私たちが着ている衣類などの布製品は、その大半が染色されています。
染色には、たくさんの方法がありますが、先ずはそのタイミングにより下記のように分けられます。
- 先染めとは・・・糸の状態で染めてから布地を織る方法。
- 後染めとは・・・織物にした後から染める方法。
- 製品染めとは・・・生地を縫製した後から染める方法。
- 着物などは、同じ『せんしょく』でも漢字により使い分けています
- 染織:先染め(西陣織など)
- 染色:後染め(友禅染など)
先染め生地の特徴
先染め生地は、先ず糸を先に染色し、それを使用して織られています。
その為無地や、単純な柄物(チェックやストライプなど)を得意としています。
柄物の場合は複数の糸を組み合わせながら織られています。
生地の裏側も含めて糸全体が染まっていますので、深みのある色合いとなります。
また糸の状態でしっかり染色されていますので色落ちしにくい傾向にあります。
先染め生地と言えば兵庫県の「播州織(ばんしゅうおり)」が有名ですね。
先染織物では全国の7割を生産し、かってはバーバリーやアルマーニ、ダンヒルなどの有名ブランドも播州織を採用していました。
全盛期の生産量はなくなりましたが、伝統技術に加え、若いアイデアも交えた商品作りが魅力的な生地です。
後染め生地の特徴
織編物にした後から染める方法が後染めです。
染め方としては、主に2種類あります。
- 浸染(しんぜん) 出来上がった布を液体に沈めて染色する方法
- 捺染(なっせん) 型紙を使ってプリントする方法(いわゆるプリント生地)
浸染はまとめて大量に染められるので低コストで生産出来ます。
プリントは先染めでは表現出来ないカラフルな模様などを染められる特徴があります。
またこれらは生機を大量生産し、売れ筋をみながら分けて染色できるのも生産者側のメリットと言えます。
プリント生地でもストライプなどがありますが、どうしても糸のラインとずれてしまうのが難点です。
ちなみに私がよく行う草木染めも、先染め/後染め/製品染めのすべてのパターンがあります。
色ムラがないのは先染めの特徴ですが、ムラが自然らしさでもあり・・・
いろんな好みで楽しめますね。
今日は先染め、後染めの違いのご紹介でした。
それではまた・・・