レザークラフトで3つ折り財布を作ろう!
こんにちは。手芸大好きライターの大象みかです。
ちょっと近所へ買い物に行くときなどに、小さいお財布があると便利ですね。そういうときのために、今回は3つ折りの財布の作り方をご紹介いたします。
趣味のレザークラフト、三つ折り財布の作り方
準備するもの
- 外革:牛床革
- 糸:ビニモMBTの5番手
- バネホック:12ミリと10ミリを各1組
今回使用している革は、「床革」です。一般的に販売されている革のバッグやお財布は、表面にツヤがあり滑らかな銀面を持つ「本革」で作られています。
動物の皮で銀面を取れるのは一番上の表面だけで、厚みを調節するために薄くそぎます。その結果、2枚目や3枚目の革は「床革」になります。床革には銀面がなく、裏も表も、銀面のある「本革」の床面のような感じになっています。
正直、レザークラフトを続けていると、革代にかなりの出費がかさみます。その結果、たくさん作品を作りたくても作れないという状況に陥ります。
そんな中でも「床革」は比較的安く、購入しやすいです。床革はよく試作品を作ったりするのに使われます。そういうわけで、今回は床革で作りますので、ちょっと華やかさに欠けますが、ご了承ください。
材料は牛床革と、糸はビニモMBTの5番手、12ミリのバネホック1組、10ミリのバネホックを1組用意します。
図面は以下の通りです。
型紙の作製
1.先の図面を基にして、厚紙で型紙を作ります。
(今回使用した型紙は下記からダウンロードできます)
3つ折り財布の無料型紙はこちら(A4サイズ3枚)
●印刷した時に少し小さくなる方へ・・・
印刷メニューにて、「実際のサイズ」を選択して印刷してください。(拡大縮小や合わせるにチェックが入っていると正しい寸法で印刷されません)
革の裁断
2.目打ちで型紙をなぞり、革を切ります。
コインポケットのマチは2枚用意します。
革磨き
3.床面にトコノールを塗って、プレススリッカーで磨きます。
両面が床面のようですが、今回は特に毛羽立ちがある片面だけを処理しています。
型取り
4.コインポケットのマチに折り目をつけておきます。
5.マチのコインポケットに縫いつける側にボンドを塗って、乾かします。
いらない革をクリップで挟んで固定しましょう。
組み立て・縫製
6.マルチステッチンググルーバーを4mmにセットして、ガイドラインを引き、菱目打ちで印をつけ、菱ギリで穴を開けます。
コインケースの両側を縫いますが、開口部は丈夫にするために返し縫いをしましょう。
7.内側ベースに、縫っていない方のマチをボンドで貼って固定します。
8.財布の上になる部分のマチだけ縫います。(財布の底になる部分のマチはまだ縫わないでください。後で、財布の外側と合わせて縫います。)
こちらもマルチステッチンググルーバーを4mmにセットして、菱目打ちで印をつけ、菱ギリで穴を開けます。開口部は返し縫いをして、内側ベースにマチを縫いつけます。
9.コインポケットの入り口から10mm上に、コインポケットの蓋をボンドで貼ります。
10.コインポケットの蓋の部分を縫います。マルチステッチンググルーバーを4mmにセットしてガイドラインを引き、菱目打ちで印をつけ、菱ギリで穴を開けます。
両端は返し縫いをして強度を高めます。
その後、内側ベースの右端から10mmのところにカードポケットをボンドで貼り、固定します。
11.カードポケットの横の下の部分を残して、横の上のラインと縦のラインを縫います。
こちらも開口部は丈夫にするため、返し縫いをしましょう。
12.外側の革に内側ベースをボンドで貼ります。このとき、見返し部分も貼ってください。
ここで注意する点があります。3つ折り財布は折り曲げて使うので、コインケースとカードポケットの間の部分は、ボンドで貼らないようにしましょう。(縫いません)
曲げても少し余裕があるように調節します。
13.コインポケットのマチの、財布全体の下になる方を先に縫います。
縫うとこんな感じになります。
14.次にコインポケットの底になる部分を3枚重ねて縫います。マチ部分も縫うので、ちょっと力がいります。(こちらもマルチステッチンググルーバーは4mmでセットして、菱目打ちで印をつけ、菱ギリで穴を開けてから縫っています。)
15.コインポケットとカードポケットの間は避けて、4mmにセットしたマルチステッチンググルーバーでぐるりとガイドラインを引き、菱目打ちで印をつけ、菱ギリで穴を開けます。
16.カードポケットの部分から縫い始めます。このとき、外に出る用事があったので、公園でバネホックをつけてきました。
コインポケットには10mmのバネホック、本体には12mmのバネホックをつけました。(バネホックをつけるのは、最後でもいいと思います。)
仕上げ
17.かぶせの部分、本体の上のラインも縫います。その後、コバにトコノールを塗り、プレススリッカーで磨いたら出来上がりです。
試作品なので今回は床革で作りましたが、カラフルな色の牛革で作るとかわいらしいお財布になるでしょう。
内側はヌメ革で作ると丈夫になります。ボタンを留めると縦7.5cm、横10cmくらいになる小さいお財布です。
小さいお財布を作りたいという方はチャレンジしてみてくださいね。