ミシンの縫い目の長さはどれくらいが良いの? 運針数の基本とは
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
読者さんとの会話の中で「ミシンの縫い目の長さ」についてのご質問がありました。
今日はミシンの縫い目の長さについて、解説したいと思います。
手縫いの時は「並縫い」とか「ぐし縫い」とか聞いた事があると思いますが、縫い目の長さを2ミリから3ミリ程度で縫っていましたね。
詳細や違いについては、下記をご覧ください。
それではミシンの場合、縫い目の長さ(幅)はどんな感じが良いのでしょうか?
家庭用ミシンでは縫い目の長さが固定のものと、細かく可変出来るものの2種類があります。
安価なタイプのミシンは固定のタイプが多いです。
また、販売価格が5万円程度のミシンでも下記のように可変できないミシンもあります。
上記は、左基線で固定(1.8ミリ⇔2.5ミリ⇔4.0ミリ)の3種類が選べるタイプです。
作製するものにもよりますが、最低限でも3種類程度縫い目の長さが選べるもの、出来れば自由に変えられるタイプのミシンが欲しいところですね。
ミシンの縫い目の長さはどう変える?
多くの解説書では、生地の厚みによって縫い目の長さを変えることを推奨しています。
薄地 | 普通地 | 厚地 |
---|---|---|
1.0ミリ | 2.5ミリ | 3.0ミリ |
大体こんな感じの説明が多いですね。
私も概ねこんな感じで良いと思います。
例えば、薄い生地を縫うとき、縫い目を長くすると生地が縮むなどの問題があります。
厚い生地を縫う際はその逆で、縫い目が短いと生地が伸びてしまいますね。
もっと厚い皮革製品は4~6ミリ位で縫われている事が多いです。
その他、縫う場所によっても、長さを変える場合があります。
縫製工場などでは、アイテムや縫製部位により細かな取り決め(規格)があるんですよ。
具体的には「運針数」と呼び、1インチの間に運針(縫い目の数)がいくつあるかで判断しています。
例えば14針で縫うとか、20針あればOKなどと言います。
数字が大きくなれば、それだけ縫い目が細かくなると言う事です。
1インチ(25.4ミリ)を針数で割れば長さが分かりますね。
尚、運針数が少なければ、それだけ早く縫う事が出来ます。
安いお洋服などは素材のコストダウンに加え、運針数などでもコストを抑えたりしています。
お客さんは、正直そこまで見ていませんからね・・・
もし、お手元に価格の大きく違うドレスシャツがありましたら、運針数を比較してみて下さい。
また、ご家庭で入園グッズなどの袋物を作製する際も、縫い目の長さは変えると良いですよ。
例えば、内側に入る場所は1~2ミリ、外に出る場所は2~2.5ミリ程度と言った感じです。
強度を持たせたい場所は、長さを短くした方が良いですね。
コバステッチなんかは普通の長さ(上記の生地厚で調整)でOKです。
縫目の長さは、品質・強度はもちろん、綺麗に見えるポイントですので、変える習慣を身につけましょう。
迷ったら既製品の縫い目を参考にして頂ければ、良いかと思います。
今日は、ミシンの縫い目の変え方のご紹介でした。
それでは素敵な手芸ライフをどうぞ・・・