閂止め(かんぬきどめ)とは?家庭用ミシンの縫い方

みなさんこんにちは。
今日は、縫製用語の「閂止め」について解説します。
閂止めとは何?
閂止めとは、俗にいう「止め縫い」の一種です。
「かんぬきどめ」又は単に「かんどめ」と呼ばれます。
縫い止まりはどうしても弱く、力が加わるとほつれてきます。そこで、ほつれてこないように補強する目的で行うのが閂止めです。
ファスナーやポケット口などの縫い止まりに良く使用されます。
これは市販の安い作業ズボンですが、しっかり止めてあります。
(安い製品がたくさん流通している今日ですが、縫製の品質面で見ておきたいポイントのひとつですね!)
他にも、ジーンズのベルト通しやポケットのコーナーにも見られます。
ジーンズの補強と言えば銅リベットが有名ですが、もちろん閂止めも採用されています。
これらは別名「バータック」とも呼ばれています。
その他にもネクタイや革靴など、閂止めはいろいろなところで見かけますね。
かんぬき止めのやり方
閂止めは、洋裁ではミシンで行うのが一般的です。
工業用ミシンには閂止め専用のミシンが、機能別に数種類用意されています。
(いずれも重量があり、めっちゃごっついです)
秒殺・・・というか、1秒もかからずに縫いあがります。
家庭用ミシンにも閂止めの出来るものがあります。
最近のコンピュータミシンは、いろいろなステッチが縫えますね。
ボタンホール押えを使用するタイプや、サテン押えを使用するタイプなど、メーカによって異なりますので、使い方はマニュアルをご確認下さい。
ハンドメイド品でも、負荷のかかる所には、閂止めなどでしっかり補強をしておきましょう。
下記はスカートで代表的な「シームポケット」の閂止めの実例です。
(シームポケットとは、縫い目のライン上にあるポケットです)
ポケット口の上下を閂止めします。目立たないようにやるのがポイントです。
例えご家庭のミシンに「カンドメ」機能がなくても、直線ミシンで1目間を何度も往復縫いしても構いません。
ですがミシンに慣れていない方は、手縫いの方が安心でしょう。
その際は糸を2〜3回位渡してかがって下さい。(巻き縫い)
とにかく丁寧に補強することが大切です。