ミシンで面倒なギャザーが一発で出来る「ギャザー押え」の種類と使い方のポイント
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
以前、ギャザーを綺麗に見せる7つのポイントについてご紹介しました。
ギャザーはお洋服や小物などではたくさん使用するシーンがありますが、作るのは時間がかかるものですよね。
今回はそんな面倒なギャザーが一発で出来るギャザー押えの紹介です。
職業用ミシンでも使えますので、ご参考ください。
ギャザー押え3種類の違い
「ギャザー押え」について検索すると、色々なメーカーから似たようなものが探せますね。
多くの方は「JUKI、ジャノメ、ブラザー、ベビーロック」など自分の使用しているミシンと絡めて検索して探すのではないでしょうか。
ただここで注意してほしいのが、ギャザー押えにもいくつかのタイプがあるという事です。
たとえばアタッチメントで定評のあるSUISEIでは、職業用ミシンでも使用できるタイプが下記のように用意されています。
スイセイ 標準シャーリング押え金/P50、P50M、P50H
特徴:標準型・中段型・高段型から選ぶことができます。
スイセイ 縫い合わせシャーリング押え金 P5、P5W
特徴:片方の生地をフラット、片方をギャザーとして一度に縫う事ができます。P5は縫い代が4.5ミリ、P5Wは縫い代が10ミリです。
スイセイ 可変式シャーリング押え金 S955
特徴:押え金の後ろについているネジを回すことで、ギャザーの寄せ方の微妙な調整が可能なタイプです。
上記はいずれもゴムを使用せずにギャザーを寄せることが出来る押えです。シャーリング押えとも呼ばれていますが、ゴムを用いるシャーリングとギャザーの違いはここでは気にしなくて、単にギャザーが入れられると思えば良いでしょう。
ところで皆さん、この押えに変えるだけでどうしてギャザーを寄せることが出来るのかお分かりですか?
理由は簡単で、何れも針の手前の方だけを押える仕組みになっているからです。
そうすることにより手前の生地だけが送られてギャザーが寄せられます。
上記の3タイプはいずれも手前部分が膨らんでいますが、膨らみが大きい方がギャザーが寄ります。3つ目のバネが付いたタイプはこのバネで押さえ方を可変する仕組みです。
この特徴を理解すると使い方のポイントも見えてきますね。
ギャザー押さえの使い方
ここでは、2番目に紹介した、P5タイプのギャザー押えについてご紹介しましょう。
ギャザー付きワンピース、ティアードスカートの他にもスカートのフリルなど、可愛らしいアクセントにも使用できるとカタログでは紹介されています。
このタイプの特徴は縫い合わせができる事でしたね。
押え金に切り込みがあるので、その中にもう一枚生地を通します。この状態で縫っていくと押え金の下にある生地のみにギャザーが寄ります。
ただ隙間に生地を挟まなければ、標準タイプと同じようにギャザーのみで使用できます。
また比較としてのご参考までに、ネジの付いたタイプを最大まで締めた状態よりもギャザーは大きく寄せることができます。
使い方と言っても押えを変えるだけなのですが、縫製では注意する点がいくつかあります。
最も重要なのは生地を自然と送ること。無理やり手で送ろうとせず、送りの力に任せた方が良いでしょう。
薄くて柔らかい生地はギャザーが寄せやすいですが、送りキズが付くリスクがあります。逆に厚い生地はギャザーにムラが生じやすく、硬さや厚さが限度を超えるとギャザーが寄らなくなります。
ちなみにこの手のタイプは、ネジのような可変は出来ませんが、縫い目ピッチによってギャザーの寄せ方を変えることが出来ます。
上記は上から順に、送りを3→4→5→6と変化させた時の様子です。
いずれも50センチの生地を使用していますが、寄せ方に変化が出ているのが見て取れますね。
また生地は左がブロード、中央がオックス、右が麻です。
このように、生地やピッチによって仕上がりが随分変わってきます。
なかなかマニュアル制作のように倍率を決めることは難しいですが、いろんなパターンを経験すれば便利な道具になることでしょう。
今日は職業用ミシンでも使えるギャザー押えのご紹介でした。
それでは素敵なソーイングライフを・・・