家庭用ミシンの「内釜」交換する前に見るポイント
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
前回、家庭用ミシンの下糸調整の方法についてご紹介しました。
(あくまでやり方の説明で、推奨しているわけではありませんのでお願いしますね!)
ところで、ミシンの内釜について一度も交換したことがない方が結構いらっしゃると思います。
もちろん調子が良ければ全然問題ないのですが、実際変え時を過ぎている方も多いですね。
特に、「いつもではないけれど、たまーに調子がおかしくなるの・・・」という方は変えてみる価値アリです。
内釜も消耗品です。今日は交換するタイミングについてご紹介しましょう。
内釜交換は自分でやりましょう
以前「目飛びの記事」でも紹介しましたが、ミシンの調子が悪い時には、先ず針を変えて次に糸を変えてと、順番に試して見るのが一番手っ取り早い方法です。
それでもダメなら、内釜や針板に傷がないかを調べます。
でもこの傷というのは判断が難しく、慣れた人が見ればNGでも、初めて見る方には、「これがどうして悪さするの?」というレベルの小さな傷も少なくありません。
要は、糸の通るところにバリなどの引っ掛かりがなければ良いのですが、正直どこを糸が通るのかも分かりませんよね。
内釜の傷が原因のトラブルは意外と多く、例えば下記のような症状が挙げられます。
- 上糸が切れる
- 下糸が絡む
- 針が折れる
- 糸調子が合わない
- 目飛びする
- 釜周辺から異音がする
もちろん全てが内釜によるものとは限りませんが、内釜交換だけで解決するケースも少なくありません。
ところで釜の傷と言えば、ほとんどが折れた針が原因になっていると思います。
ちなみに縫製工場では針が折れた時、折れた針が全てあるかセロテープに貼って復元します。
これは、製品に欠片(かけら)が混入していないか調べると同時に、釜周辺に残っていないかも確認する意味があります。
もちろんトレーサビリティ(品質の履歴)をとる役割もあります。
欠片が釜周辺に残っていたまま稼働した場合には、大きな破損につながる可能性もあり、そうなると自分では直せなくなります。
専門業者へ修理を依頼することになりますが、部品代以外にも結構な修理代金を請求されますよ。
針が折れた際には、欠片が残っていないか確認するとともに、「釜の周辺」及び針板に傷がないか点検する習慣を持ちましょう。
それらしき跡があれば細かめのペーパーで磨くか、思い切って交換を検討した方が良いかも知れません。たまに起こる不具合に頭を悩ませる時間はもったいないですからね。
家庭用ミシンの内釜を探す
購入時にはミシンのメーカー名と型番を伝えて、純正品あるいは互換性があることを確認してください。
これも内釜交換しないとダメなの?
ブラザーミシンの少し古いタイプで、中心に金属部品が付いているタイプがあります。
私も経験がありますが、これが取れてしまう事があります。(古いこのタイプは良く取れましたね)
その場合は、接着剤で元の位置にくっつけてあげれば大丈夫です。
またブラザーなどの内釜には画像のように、ブラシのような毛が付いたものがあります。タイプによってはフェルトにも見えますね。
これ何だか分かりますか?
これは「パイル」と呼ばれ、糸切時に結構重要な部品です。
(ミシンにセットされた状態で、糸くずやホコリと間違えてピンセットで取ってしまう方もいらっしゃるようですので気を付けて下さいね)
自動糸切り付きのミシンは、この釜の左側辺りに糸切り用のパーツが付いています。
糸切りのスイッチを押すと細長い部品がパイルの上まで出てきて、上糸と下糸を切ります。パイルにはこの糸切り部品を支える役割があります。
また糸切り部品の収まっている金具にも似たようなパイルが付いており、これらがなくなると糸を引っかけるタイミングが合わなくなり、糸切りが不安定になります。
ちなみに、タイプによってはパイルのみ100円ほどで購入できます。
内釜全体だと2~3千円しますので、こちらのほうがお得ですね。
もし無くなってしまった場合には交換し、強力な両面テープで元の位置に取り付ければOKです。
パイルは正常な状態では、毛羽のように逆立っています。
もし押しつぶされたような状態のときには、毛羽立つように付属のミシンブラシや歯ブラシなどで整えましょう。
糸切りが上手く出来ない、切れにくいなどの症状の時には、刃の交換の前にパイルの状態を確認すると良いでしょう。
今日は家庭用ミシン(水平釜タイプ)の内釜交換時期のご紹介でした。
それでは快適なソーイングライフを・・・