バイアステープの使い方とふちどりでの縫い方のコツ
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
手芸をやっているとバイアステープを使うシーンがありますよね。
バイアステープは、端処理と同時にアクセントにもなる優れものですが、縫い付けの苦手な方も多いのではないでしょうか?
また選び方に始まり、作り方、使い方、縫製の仕方など、それぞれにいろいろなノウハウがあります。
生徒さんでも、結構知らずに損をしている方に出会いますね。
本日は「ふちどり」をメインとして、バイアステープのいろいろな縫い方とそれぞれの特徴についてご紹介します。
バイアステープの選び方
バイアステープは「両折れタイプ」か「ふちどりタイプ」に分かれています。
ふちどりタイプは両折れタイプを更に中心で折ったもので、4つ折りと表記されることもあります。
生地の端を包むのでしたら、どちらでも構いませんが、4つ折りになっていた方が使い勝手は良いでしょう。
両折タイプは主に見返しの処理などに使われます。
また、ニットタイプなど種類は豊富にありますので、選び方の詳細はこちらの記事をご参照下さい。
バイアステープのいろいろな縫い方と綺麗に縫うコツ
バイアステープを使用する際、気になるのはやはり「ステッチ落ち」だと思います。
ステッチが落ちるとテープの挟み込みが弱くなり、穴が開いたようになりますが、こうしたことを縫製用語では「縫い目がパンクする」と言います。
表側は見ながら縫っていますので安心ですが、見えない裏側がどうしても不安ですよね。
バイアステープのそもそもの目的は、端がほつれないように隠すことにありますので、ステッチが落ちるのは避けなければなりません。
ステッチ落ちしないテクニックは、いろいろありますので順を追って説明します。
テープの表裏について
市販のふちどり(4つ折り)バイアステープの場合は、片方が若干広めに折ってありますので、そちらを必ず裏側にして下さい。
ほんの少しの差です。(メーカーによって差がないものもあります)
幅が広い方を下側にすることにより、ステッチ落ちする確率がかなり少なくなります。
テープメーカーを使って自分で作製する場合も、落ちやすい生地の場合には少し差を付けて折りたたむと良いでしょう。
まあ自分でテープを作られるような方は、その辺りの知識も豊富だとは思いますが・・・
縫製の仕方(順番)について
バイアステープの縫製のやり方には3つのパターンがあります。
【バイアステープの付け方のパターン】
- 生地端を挟んで、一度に表からステッチする方法。
- バイアステープの表側から縫う⇒裏へ返す⇒表からステッチする方法。
- バイアステープの裏側から縫う⇒表へ返す⇒表からステッチする方法。
バイアス処理は何度か経験すると分かるのですが、生地によって簡単に縫製できるものと、難しいものとが出てきます。
例えば、中厚でしっかりした生地でしたら、生地端をバイアステープで包んで一度に両面縫ってしまっても良いです。
これが一番簡単なパターンで、本来のバイアステープの縫製方法といえるかも知れませんね。
でも実際は、ニットやキルトなど上手く包めなかったり、角やカーブが合ったりして一度に付けるのは難しいことが多いです。
そこで、上記の2、3のように2回に分けて縫製します。
両折タイプのテープを使ってふちどりする際もこの方法ですね。
手順は片面の生地端とバイアスの端を合わせて最初に縫製します。その後バイアスで包んで、全体を整えてから縫製します。
2の表から縫い始めるのが一般的ですが、3の場合は万一裏側がステッチ落ちしても機能には問題ないと言うメリットがあります。
(これを裏技と呼んで良いのかは分かりませんが・・・)
コバステッチと落としミシンはどちらが良い?
バイアステープの取り付けの解説で聞かれる用語に「コバステッチ」と「落としミシン」というものがあります。
何れも前記の工程でいうところの、最後に表から縫うステッチのことですが、
コバステッチとは、バイアステープの上を端からギリギリに縫製することを言います。
(詳細はこちら)
一方、落としミシンとはバイアステープにギリギリかからない所を縫う方法です。
いずれの場合も裏側はきちんとバイアステープの端がステッチされていますが、落としミシンの場合は、表側には縫い目は出ていませんね。
(実際は見えますが目立たないようにキワを縫うのがテクニックです)
※表側のバイアスは最初に仕上がり線のところを縫ってから返していますので、バイアステープが取れることはありません。
落としミシンはスカートやパンツのベルト布の取り付けなどによく使われますが、縫い目を目立たせたくない時に用いる手法ですので覚えておくと良いでしょう。
【バイアステープのステッチ方法】
- コバステッチをかける
- 落としミシンをかける
- 手縫いする(まつり縫い)
これらはどれが本当という事はなく、それぞれのシーンによって使い分けしましょう。
例えば、コバステッチは、両方からしっかり押さえる基本の縫製になります。
落としミシンの場合は、縫い目が目立たず、表側のバイアスが柔らかい仕上がりになります。
手縫いはポーチの内側などの細かいところで、まつり縫いをすると綺麗に仕上がりますね。
尚、いずれのステッチもなかなか綺麗に縫うのは難しいものです。
コバステッチや、落としミシンが上手くいかない方は、 アタッチメントを利用すると良いでしょう。
- コバステッチ:段押え
- 落としミシン:片押さえ(ファスナー押え)・落し縫い押えなど
手助けする便利な道具たち
バイアステープでふちどりするにも、いろいろな方法がありましたね。
- 一度で挟んで縫製する方法
- 二度に分けて縫製する方法(表から始める・裏から始める)
- ステッチの方法(コバステッチ・落としミシン・まつり縫い)
理屈は分かっても、なかなか上手にできないのがバイアステープ付けかも知れません。
特にニットなどは、最初は難しいかも知れませんね。
ノウハウも良く聞かれますが、私は焦らずしっかり手間をかけてやる事だと思います。
特にどんなシーンでもそうですが、作業途中のアイロンがけの重要さは、皆さんに強く説いていますね。
生地を整えるにはクリップや待ち針の他にもメルターなどがありますので、こちらの記事もご参照ください。
次回は、バイアステープの角の縫製についてご紹介します。
これらが出来れば、もうバイアステープ付けも怖くないですよね・・・