意外と知られていないアイロン台の重要性。主婦にもお奨めのアイロン台とその訳とは

皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
私たちの商売に欠かせない道具と言えばもちろんミシンが挙げられますが、同じくらい重要なアイテムとして アイロン&アイロン台 があります。
先ず、最初の地直しの作業に始まり、工程の途中でもアイロンをかけています。
生地は糸の集合体です。その生地の特性を理解し、布目を正しくすることが必要です。
ひと手間を惜しまず要素作業毎にアイロンをかけて仕上げることにより、同じ商品でも
完成に大きく差が出るのです。
そんな訳で今日は、主婦にもおすすめなアイロン台とそのおすすめポイントについてご紹介します。
ところで、皆さんはアイロン台って、ただ「クッションの付いた作業台」だと思っていませんか?
家庭用おすすめアイロン台のお話の前に、プロの使っているアイロン台について少し紹介したいと思います。
選び方のポイントになりますのでしばしお付き合いください。
ちなみに当店で使用しているアイロンは約4万円、アイロン台は14万円程しています。
アイロンに比べて、台の方が数倍の値段なんですよ。
なぜ、そんなに高いのかと言うと、アイロン台に「バキュームの機構」が付いているからです。
このバキュームは、生地をぴったりとアイロン台に吸い寄せ、更に熱や蒸気を一気に放出させることが出来ます。
アイロンがけの極意として少し専門的な話をしますと、アイロンがけには「クール&ドライ」と言う考えがあります。
充分な蒸気と熱を短時間で与え、生地を成形したのち、より早く冷やすことにより、状態を維持することが出来ると言う理屈です。
縫製工場やクリーニング店などでは、必ずこの バキューム機能付きのアイロン台 が備わっています。
このアイロン台、一度体験するともう止められません。
素人が使っても驚くほど綺麗に仕上がります。
上手くアイロンがけをするには、知識やアイロン台の選び方が重要だと言う事を痛感します。
と言う事で、少々前置きが長くなりましたが、以上を踏まえてご家庭でのアイロン台の選び方のポイント について下記にまとめてみました。
仕上がりに差の出るアイロン台選びとしてご参考下さい。
ご家庭でのアイロン台の選び方
おすすめしないアイロン台 NG
巻いたり畳んだりできるアイロンマットや、板状で脚無しのアイロン台があります。
これらは先に説明した「クール&ドライ」の考えにより、熱や蒸気が抜けないことからお勧めできません。もちろんある程度の効果は期待できますが、仕上がりでは劣ると考えた方が良いです。
あくまでもハンカチ数枚程度の急場なアイロンがけ用として使用するのが良いでしょう。
又、テーブルの上にタオルなどを敷いて使用する 簡易アイロン台 も発想自体はエコで良いと思いますが、仕上がりが劣るという前提で考えた方が良いですよ。
(ワイシャツなどはクリーニングに出し、日常的にアイロンを使う機会がほとんどない方はこちらでも大丈夫です)
日々の作業として今後もアイロンがけをするのであれば、是非下のおすすめ品をお選びください。
おすすめのアイロン台 GOOD
やっぱり脚がついて、熱や蒸気を下に逃がせるタイプのアイロン台がおすすめです。
バキュームには敵いませんが、逃げ道があるのと無いのとでは大きく違います。
アイロンは、基本的に重い物の方が良いのですが、長時間かける際は手も疲れますので、立ってかけられるタイプの方が楽に作業できます。例え軽いアイロンを使用する場合でも体重をかけやすくなります。
シーツなどの大きいものをかける際も、立ってかけた方が、向こう側に垂らせますのでシワになりにくいですね。
立ち作業は疲れるので、嫌う方もいらっしゃいますが、そこは健康も意識してみるのが良いでしょう。
足腰が丈夫なうちは、運動も兼ねてアイロンがけするのも楽しく過ごすコツです。
近くにアイロン置き場がない場合は、置台付きのタイプを選ぶのが良いでしょう。
又、ワイシャツやスカートなどをかけられる方は、仕上げ馬の付いたタイプや、台の先が細くカーブになった形状だと便利です。
最近はおしゃれなデザインや、収納などにもこだわった商品がありますので、それも選ぶポイントですね。
アイロン台の選び方
- 最低でも脚付きを選びましょう。
- 蒸気の抜けやすい工夫がしてある作業台を選びましょう。
- 出来るだけ広く、出来れば立ち作業用が良いです。
- 必要に応じ、アイロン台付きを選びましょう。
- 必要に応じ仕上げ馬付きを選びましょう。
- 張り替え出来るタイプが経済的です。
- デザインや収納性なども考慮しましょう。
私のイチオシ! 超おすすめアイロン台
家庭用のアイロン台の中でも私が特にイチオシなのが、ロレッツアイロン台
スウェーデンの老舗メーカRORETS(ロレッツ)社のアイロン台です。
上記のおすすめポイントを全てクリアしています。
特に作業台はパンチング加工となっており、蒸気が抜ける仕組みとなっています。
ここが、機能にこだわったメーカと、単に形だけを真似て製作したメーカとの決定的な違いとなります。
唯一とも言える欠点は大きすぎる事!?
もちろん大きいのは長所で便利な事なのですが、うさぎ小屋に例えられる日本の家屋で使用するには、少々大きすぎると感じる方もいると思います。ネットでお選びの際は、寸法とお部屋の空間をイメージしてから購入下さいね。
下記は、対抗となる日本のメーカーです。
欧米各国に比べ、いささか劣っていた日本製アイロン台ですが、今では見劣りしないレベルになりました。
アイロン台一筋に研究を重ねてきた関係方の努力の賜物ですね。(それくらいアイロン台は違うものなんですよ)
プロでも納得のモデルがありますので、こちらも予算に応じて比較されると良いでしょう。
家事の中でも、アイロンがけは結構面倒な作業と言われているようです。
上手くかけられなくて苦手な方や、時間がかかるなどの悩みも良く聞きますね。
とかくアイロン本体の値段や性能ばかりに目が行き、おろそかになりがちなアイロン台選びですが、意外と仕上がりにも影響があるというお話しでした。
併用して使う仕上げ馬の記事はこちらよりご参照ください。
なお、私がおすすめする「家庭用アイロン」は下記でご紹介します!
アイロン選びに迷ったらこの一台、プロがおすすめする納得の理由とは?