レッスンバッグに使う生地の必要数(要尺)計算の仕方
初めて入園入学グッズを手作りする方にとって、悩むのが生地をどれだけ購入したら良いかですね。
当店でも「大体どれくらい買えば良いですか?」と良くご質問されますが、実際作成アイテムや購入予定生地も知らない状態で適当にお答えする訳にもいかず、色々な条件をお聞きした後で回答するように致しております。
意外と知られておりませんが、生地はシーズン限りの販売が多く、後で同じ生地を追加購入しようと思っても「既に完売されました」というケースが珍しくありません。
その為多少余分に購入するのは良しとしても、生地も結構なお値段がしますので、出来れば購入前にしっかり必要数(要尺)を計算してから購入した方が良いですね。
今回は、入園グッズとして最も代表されるレッスンバッグ(絵本袋など)について計算方法をまとめました。
巾着袋(体操着入れ・弁当袋・コップ入れなど)も基本同じ計算で良いです。
レッスンバッグ要尺計算に必要な条件とは
- 完成サイズ
- 生地の種類(厚み)は何か?(キルティング・オックスなど)
- 裁断は1枚で裁つか、2枚で裁つか?
- 裏地を付けるか、付けないか?
- 購入の生地巾はどれだけか?
- 切替の有無
1. 完成サイズ
当然ですが、完成サイズが決まらないと計算出来ませんね。
レッスンバッグ既成商品のサイズで多いのは縦30㎝×横40㎝(マチなし)です。
園などから特に指定がなければこの寸法で良いでしょう。
2. 生地の種類(厚み)は何か?
厚手の生地と薄手の生地では、生地を畳んだ時の厚みが変わってきます。
レッスンバッグでいう厚い生地とはキルト、薄い生地とはオックスや帆布を指します。
(通常の薄手生地と言われるシーチングやローンなどはバッグには単体では使用しません)
例えば、厚手のキルトと薄手のオックスで同じ裁断寸法で作成するとキルトで作成した方が、完成サイズが小さくなってしまいます。
このため、裁断時は生地の厚みも考慮し、キルトで作成する場合は、折り曲げ分の長さを1センチほど大きく裁断する必要があります。
3. 裁断は1枚で裁つか、2枚で裁つか?
生地には、布目があり基本「たて取り」で裁断するのが原則でしたね。
ところでレッスンバッグは主に2種類の製法があります。
先ずは、底部を繋がずに1枚の生地で作成する方法、もう一つは前後2枚の生地を貼り合わせて作成する方法です。
1枚の生地で作成した方がスッキリしたバッグとなりますが、生地の図柄によってはこれが出来ません。例えばキャラクターが反対や横向きになっていたら変ですよね。
このため、自分が購入する生地がどのタイプなのか事前に考えておく必要があります。
4. 裏地を付けるか、付けないか?
裏地を付けるか付けないかにより、見返しの部分の寸法が異なります。
裏地を付ける場合は、見返し(この場合は縫い代)が少なくて済みます。
5. 購入の生地巾はどれだけか?
生地は90㎝巾、110㎝巾、140㎝巾、150㎝巾、その他いろいろ、複数の巾のものが流通しています。
有効幅とは、両端の耳を除いた部分を表します。
上記の裁断寸法が決まれば、それをパズルのように縦横に当てはめて、全体の要尺(必要とする長さ)を計算して下さい。
6.切替の有無
デザイン(切替など)の有無により異なる場合がありますが、説明が複雑になるため今回は省きますね。
レッスンバッグに必要な生地の計算例
縦30㎝×横40㎝×マチ4㎝の場合の計算です。
条件:キルト1枚裁ちの場合
- タテ:(完成縦30㎝+見返し分4㎝)×2㎝+キルト厚1㎝+マチ4㎝=73㎝
- ヨコ:完成横40㎝+縫い代3㎝+マチ4㎝=47㎝
条件:キルト2枚裁ちの場合(下記が2枚必要)
- タテ:完成縦30㎝+見返し分4㎝+マチの半分2㎝+縫い代1㎝+キルト厚0.5㎝=37.5㎝
- ヨコ:完成横40㎝+縫い代3㎝+マチ4㎝ =47㎝
●マチが不要の場合はマチ部を抜いて下さい。 ●薄手の生地を使用する場合は、キルト厚を抜いて下さい。 ●内布を付ける場合は、見返し分を4㎝→2㎝に変えて下さい。
1枚裁ちの場合は、こちらで自動計算できます。