赤ちゃんが出来たら最初に始めたい「トッポンチーノ」の作り方(無料型紙付)
皆さんこんにちは
ハピメイド手芸教室のmichiyoです。
手芸好きな人は、赤ちゃんが出来るといろいろ手作りしたくなっちゃいますよね。
おもちゃとか、スタイ、お洋服や靴下など・・・
裁縫や、編み物・クラフトなどいろいろなジャンルでハンドメイドが楽しめます。
今日は、そんな手芸の中でも、出産準備としてまず作製したいもの「トッポンチーノ」についてご紹介します。
トッポンチーノとは、耳慣れない方も多いと思いますが、赤ちゃん用の小さなお布団のことです。イタリア語で小さな枕を意味します。
私が初めてトッポンチーノを知ったのは、下記の本です。
子育てに定評のある「モンテッソーリ教育」について少し勉強したくて、本を読み漁っていた時のことです。
私たちの多くは、自分が赤ちゃんだった頃の記憶はありません。
それゆえ初めての子育ての時には、小さな子供の訳の分からない行動に、戸惑いを感じる事もあるかもしれませんね。
でもそんな時でも安心して下さい。そもそも、大人と子供とは行動の目的自体が異なるのです。
モンテッソーリ教育はそんな『大人とは全く違う、子供という存在』を、どのように理解するのかから始まります。
モンテッソーリ教育では、子供の発達を助けるために上記のような「教具」を使用していますが、同じく乳児の為の「新生児の環境に必要な物」として推奨されているのがこの「トッポンチーノ」になります。
トッポンチーノの最大の目的は「赤ちゃんの安心」と言えるでしょう。
小さめのお布団はお部屋ではもちろん、ソファーで抱っこするときも移動するときも、いろいろなシーンで使用できます。不慣れな男の人も安心して抱っこ出来ますし、託児所へ預ける時も、そのままクーファンなどに入れてあげれば赤ちゃんも安心ですね。
安心の秘密はお母さんや自分の匂いにあります。
ですから、出産前に準備して、出来るだけお母さんの匂いもうつしてあげると良いのです。
それから、手作りトッポンチーノのメリットはお母さんにもあります。
この上で抱かれるとイメージすることで、これから赤ちゃんが産まれるという実感も湧きますし、何より大切に育てたいと言う思いが膨らむことでしょう。
今の時代、ハイローチェアやバウンサーなど育児に便利な道具はいくつかありますが、お子さん目線での安心を考えた時、トッポンチーノは是非用意しておきたいアイテムですね。
赤ちゃんへの最初のプレゼント、是非手作りして見て下さい。
トッポンチーノの作り方(無料型紙付き)
大きさを決めよう!
先ず、最初に悩むのが大きさですね。
あまり大きすぎると抱っこがしにくくなりますし、小さすぎると成長と共にすぐ足がはみ出してしまいます。抱っこする分には足がはみ出しても良いのですが、やはりお布団としては頭も足も収まるサイズが欲しいところですね・・・
クーファンを用意していらっしゃる方は、それに合わせた大きさにするのも良いでしょう。今は環境に合わせて折りたたみできるクーファンが人気のようです。
今回は、縦65×横40のサイズで作製して見ます。
型紙は下記からダウンロードできます。(裁断イメージを参考に、好みの大きさに延長等して下さい)
トッポンチーノ必要材料
- カバー:オーガニックコットンWガーゼ 90巾×90センチ
- 布団中布:オーガニックコットンブロード 90巾×70センチ
- 布団中わた:オーガニックコットン綿(わた)シート300g
材料は、せっかく愛情を注ぐのですから赤ちゃんにとって最もやさしい、オーガニックコットンを使用することをおすすめします。
私たちは商売柄たくさんの生地を扱いますが、化学繊維や染料など、大人でも合わない方がたくさんいらっしゃいます。
デリケートな赤ちゃんのお肌は、大人とは違うと言うことを忘れないようにしたいですね。
中布はなるべく綿(わた)の出てこない、目の詰まった織り方の生地を選ぶのが良いでしょう。カバーも同じ生地でも問題ありませんが、今回はふわふわで肌触りのよいガーゼを使用しています。
中わたはぬいぐるみなどに使用する手芸わたではなく、お布団用のシート状になったものが使いやすいです。
今回は、増田製綿工場さんのオーガニックインド綿100%を使用しました。
作ってみよう!
生地の裁断
先ずは、型紙をもとに生地を裁断します。
型紙と言っても、欲しいのは曲線部分だけです。私の場合は「縦67×横42」に生地を裁断してから わ で曲線部分を裁断します。
大きな型紙を作って裁断しようとすると、今回のような柔らかい生地の場合は特に布目がずれてしまいます。
直線部分はなるべく型紙を使用しない方が、布目に沿って裁断できます。
真っすぐ裁断するのが苦手な方は下記もご参考下さい。
布団の作製
先ずは、ヌード布団を作りましょう。
お布団の中布の1センチの所をアイロンで折り曲げます。
ここが、綿(わた)の入り口になります。
中表にして入り口以外を縫って、最後に返します。
これで中布は完成です。
後から綿(わた)と一緒に「中とじ」しますので、9か所ほどアイロンで目印をつけておくと良いです。
(目印がないと、上下の重なりが合わなくなる可能性があります)
次に綿(わた)をお布団の大きさに加工します。
畳1畳分くらいの大きさがありますのでこれを畳んで使用します。
わたのシートは、引っ張るとかなり伸びます。
縦横それぞれ3つ折りくらいにすると、大体良い感じの大きさになりますので、あとは伸ばしながら微調整しましょう。わたの大きさは、完成サイズよりも5センチほど大きめにしておくと、入れた時に遊びがなくなり収まりが良いです。
コーナーの部分も同様に少し大きめでカットします。
いくつかの層になっていますので、何か所か大きくぐし縫いしてズレないようにします。
先程の中布に、綿(わた)を入れます。
クッションなどに綿(わた)を詰める際は、直接入れるのではなく、ビニールを使用すると滑りが良くて便利です。
ゴミ袋などの大きなビニールでぐるっと挟んで中に入れ、中で整えたらビニールのみ引っ張って抜きます。
わたを詰めたら、入り口をミシンで閉じます。わたを少し奥に入れながら仮止めすると縫いやすいです。
手でまつると、より綺麗に出来ます。
中で綿(わた)が安定するように、数か所とじます。
お布団や座布団専用の光沢のある「とじ糸」も売られていますが、今回は表にも出ませんので、刺繍糸のような感じで何本か束ねて使用すれば良いです。
これでお布団が完成しました。
カバーの作製
底面の中央(布団の取り出し口)を三つ折りにします。ミシンで縫います。
次は、好みに応じてフリルを付けましょう。
フリルを作製します。
今回は、中布と同じオーガニック生地(110巾×4センチ)を使用します。
片側はピンクのウーリーで巻きロックしました。
オーガニックはもともと地味な色なので、色を変えるとアクセントになりますね。
ギャザーの寄せ方はこちらを参照ください。
フリルを片側に付けます。
フリルがあると頭の方向の目印にもなりますね。
カバーを中表にしてミシンで縫って裏返します。
これでカバーが完成です。
底面の取り出し口から、お布団を入れれば完成です。
うーんカワイイ!!
赤ちゃんも、良い夢が見られそうですね・・・
もう一人頑張ろうかな(笑)
トッポンチーノのキット販売
(2018年8月25日追記)
オーガニックな素材は、なかなか一つのお店で集めるのは難しいですね。
入手先に関するお問い合わせが多かったため、当店でもキットをご用意しました。
日本オーガニックコットン協会認定の生地を格安でご提供します。絵柄もカワイイ柄が3パターンあります。
但し、中のわたについては送料がかさみますので、お手数ですが下記の専門店などから直接ご購入ください。
(手芸店にあるような「手芸わた」ではなく、お布団などに使うシート状のものが良いです)
【キット内容】
●カバー:オーガニックコットンWガーゼ(3柄より選択)
●布団中布:オーガニックコットンブロード(無地)
裁断及び一部端ロック済:4,500円
洗い替え用カバー:1,800円
(税抜価格、送料無料でお届けします)
なおキットには縫い糸は付属していません。
普通の糸でも構いませんが、オーガニックにこだわる方は、手縫い・ミシンに応じてどちらか準備されるのが良いでしょう。
トッポンチーノのお洗濯方法
カバーは家庭の洗濯機で問題ありませんが、中わたについてはお洗濯が出来ません。
これは普通のお布団と同じで、オーガニックコットンに関わらず、綿100%の中わたは皆そうです。
水に完全に浸してしまうと天日干しではなかなか乾かず、最悪カビが発生する恐れがあります。
中わたまで汚れた場合には、表面部分のみ濡らしたタオルで軽くたたきながら汚れを取りましょう。汚れがひどい場合には交換するか専用のクリーニングをして下さい。
綿100%は赤ちゃんにとっても快適ですが、丸洗いを優先する場合にはポリエステル100%の中わたを選ぶと良いでしょう。
「ママになること」それは、“はじめて”の連続です。
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